Our-beliefs- 信念 -
ハイヒールパンプスの概念を取り戻す
1980年代以前の日本のハイヒールパンプスは、クオリティの高いヨーロッパの製品を参考に、どうしたらこの様な美しくエレガントなパンプスが
作れるのかと、こぞってヨーロッパに行き製品開発に従事してきた経緯があります。
しかし、時はバブルを経過し、手で革を吊り込みし底を付ける「手吊り」の職人は機械化の波にのみ込まれ靴メーカーはどんどん機械の導入に踏み切り、
本来ハイヒールパンプスに必要不可欠な幾つかの勘所も機械に委ねてしまい全く別物と化して生産効率のみを優先する企業へと変貌し、
また問屋制度においても売れれば良い主義の両輪の中で造られるようになった製品が市場に沢山出回っております。
私達もこの業界の全てを見た訳ではありませんが、少なくとも30年以上のスパンで良いものとされていた物を置き去りにして大量生産にシフトして来た
潮流は視て来た訳で、去りゆく職人技術、消えゆく職人魂に歯止めを掛ける思いと、本来あるべき「良い靴」を知らない世代にその良さを伝えてゆきたい
という想いと信念で日々靴を作り続けております。
Design- デザイン -
お客様のご要望と美しいフォルムを両立
長年に渡りデザイナー兼パターンナーとしてお客様と向き合い、思いを募らせ
数千点ものパターンを排出しデザインに精通した職人から生まれるデザイン。
それはお客様のご要望にとことん寄り添いながら、
繊細でグラマラスな美しいフォルムをクリエイトし続けています。
Pursuing a quality-品質へのこだわり-
「 素材 × 技術 」 が生み出す最高品質
MODA KOJIMAでは熟練の職人の技による造りの良さはもちろん、
使用する革やそのディテールに至るまで細部にこだわりをもって製作を行っております。
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基本的ベース表革(甲革イタリア産インポートカーフ)
TALCO calf (CONCERIA DEL GHIENTI/コンチェリア デル キィエンティ社)
SETA calf (ASTORIA/アストリア社)
RESINA calf (INCAS/インカス社)
その他国内産の革も含む。基本的ベース裏革(裏革パキスタン産原皮インポート)
ライニング・靴の裏革に、goatskin(山羊革)・Horseskin(馬革)を使用。
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OUT SOLE(本底)
イタリア産原皮の革底でベンズ底を使用し滑り止め効果のあるイン
ジェクションラバーを革底の中心部に注入加工しております。 -
手吊りの底付け作業(機械生産との違い)
靴造りは工程が多岐に渡り勘所も沢山存在します。
例えば踵芯材を入れる際には水で濡らし、水の乾き具合を見計らい
ながら水性の接着材を塗り、
木型にUPPER(ミシン掛けを行った表革)を吊り込みし(木型に縫
製革をかぶせる)入念に細かく叩き込み革の繊維を壊しながら革を
馴染ませ木型の形状その物に反映させて行きます。
勿論叩く際には凸凹に成らないように注意喚起して行います。
その際、時間的なタイミングにも気を払いながらの非常に重要で欠
かせない細かな作業工程が存在するため手間暇の掛かる素材や高級
芯材は、機械化の量産メーカーでは扱わないのです。
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COUNTER(踵芯材)
踵芯とは表革と裏革の中に入る踵側から踏まず上がりに掛けて入っ
ている芯材で、コストを抑えるために紙材&ラバーの合板カウンタ
ーが主流な中、
ハイブランドの靴などで使用される床カウンター(ヌメ革を張り合
わせて加工した踵芯)でも飽き足らず高級ヌメ革の無垢1枚を使用
しています。1枚革を使用することで、しっかりと上がりホールドして、単に堅
いだけではなく人の体温で程良く馴染み、しなやかさと耐久性に優
れ、長期的に型崩れやヘタることのない靴を作ることができます。 -
IN SOLE(中底)
ハイヒールに欠かせない重力に耐えられるよう頑固で強度な中底を
使用し、踵部分をボール状に湾曲加工することで踵のフィット感と
歩行時のグラつきを抑制します。
また独自の加工技術でパンプスを視覚的に見た場合グラマラスな美
しいラインを強調出来る様な工夫をすることで、見た目の美しさと
履きやすさの両立を実現しております。
職人達の技と連携
弊社の、”こだわり”は三者の連携プレーで成り立っています。
【木型職人】
靴造りにおいて”良い木型(靴型)”無くして、良い靴は造れません。
その木型を造るのが、繊細なフォルムを削り出す美的感覚に満ちた
木型職人です。
【底付師】
手の感触を頼りにUpperを吊り込みし(革の縫製を木型にかぶせる作業)機械化
では満足のゆかぬ”叩き込み”を職人の着眼点に委ね満遍なく革を叩く事で木型へ
の密着度を上げ木型のフォルムに忠実な靴の外見が形成されてゆきます。
【デザイナー/縫製職人】
木型の凹凸を見極めデザインを描き、その立体的に描いた繊細なラインを平面
に展開し髪の毛より細いペーパーを切り出し緻密なパターンを作成して縫製ま
でを行います。
各セクションは三者三様ですが、MODA KOJIMAの優美で美しく繊細なエレガ
ントなフォルムやグラマラスなラインを三者で共有し造り込んでいるのです。